牛肉専門の肉エビスです。

 

ステーキのような肉の厚みがある牛肉を焼くとき。

「肉にはしっかりと焼き色を付けてください。」

と、プロの料理人や料理書、テレビでも言われます。

それって本当なのでしょうか?

結論をいわせてもらうと、
必要ですが過剰な焼色は風味を悪くするし
肉の美味しさを半減させてしまいます。

 

ステーキとして赤身の牛肉を食べるなら
最低でも1センチ以上の厚みが必要です。

 

その程度の厚さの赤身の牛肉は、強めに焼色をつけると
周りがカスカスになってしまい、焦げ臭が残るステーキになってしまいます。

 

この記事では
ステーキ焼きのプロに学ぶ!赤身の牛肉の焼き方を解説
という話をしていきます。

自宅で赤身の牛肉をステーキにする時に参考にしてください。

赤身の牛肉ステーキに適した焼き加減とは

赤身の牛肉ステーキを食べる際。

レアやベリーレアで食べたがる人がいますが
赤身肉を美味しく食べたいのであれば
その焼き加減はオススメしません。

お店で赤身の牛肉をレアで出してます。

私からすれば赤身の肉質に自信がないから
レアで出して味をゴマかしているだけだと
思います。

調理する人の腕の問題もあると思いますが
「熱々」「出来立て」というように
本来の肉の味わいをウリにしないで
別の売り方をしています。

こうしたお店をみると毎回。

私は残念に思います。

レアで売るな!とはいいませんが、
最低限、レアで売る理由くらいは知っていて
それでもあえてレアで提供していると言って欲しいです。

私が赤身肉のレアを嫌う訳は肉汁にあります。

厚みのある牛肉の赤身をレアで食べようとしても
肉の中心には日が入っておらず、レアと言うより生肉に近くなります。

知っての通り。

生肉の状態では肉汁はでませんし、風味や味わい深さはありません。

タタキとして牛肉の赤身を食べるならいいかもしれませんが
ステーキや厚みある料理にして食べるなら
キチンと肉の火入れをしたいところです。

赤身肉の最適な焼き加減は
ミディアム。またはミデアムレア、ミディアムウエル
です。

これらの焼き加減にすると、固いと言われる赤身肉を
口の中で咀嚼でき肉汁もでてくるので味わい深くなります。

 

鉄板焼はうまい赤身の牛肉にするのが難しい

鉄板焼形式でステーキを目の前で焼き上げる
パフォーマンスには脱帽してしまいます。

 

が、しかし。

赤身の牛肉ステーキを鉄板焼きで
うまく焼くことはメッチャ難しいんです。

 

鉄板が常に一定の温度を維持してるので
美味しく焼けるような気がします。

 

でもね。

赤身肉のように脂が少ない肉を
鉄板焼で焼けないんですよね。

 

なぜなら、火加減の調節が難しく
焼いてる側から肉汁がジュージューと出てしまい
パサパサの肉になってしまうからなんです。

 

赤身の牛肉は焼きあげてスグに食べることはしません。

 

ある程度の時間を置いておき、
焼きあげた肉全体に肉汁を染み込まさないと食べれないんです。

 

つまり。

鉄板焼のウリのパフォーマンス
赤身肉の時間と焼きづらさ

相性が悪いといえます。

 

解決するには、赤身肉を焼き上がってから
しばらく休ませて、仕上げに加熱すると
美味しく食べることができますよ。

 

ステーキ屋が掲げる牛肉鉄板伝説の嘘

ステーキ屋で出されてる熱々の鉄板ででてくる
牛肉をジューシーに食べれていますか?

 

もし、食べれてると思われてるなら
その肉に何かあるかもしれません。

 

牛肉の赤身に関して言わせていただくと
熱々の鉄板にのせて焼き上げると
肉の厚さににもよりますが。

 

肉に火が入りすぎなってしまい
カチコチになってしまったり。

 

肉の火入れが足らず半生の状態で
肉汁を感じずに食べることになります。

 

じつは、鉄板にのせて提供している肉の多くは
表面だけサッと炙り、鉄板で仕上げをしています。

 

前章でも話しましたが、牛肉の赤身を美味しく食べたいなら
焼き立てを食べてはいけません。

 

好みの焼き加減になってから
肉を休ませて食べるほうがいいです。

 

鉄板焼きを否定するつもりはないですが
赤身肉に関して言えば、焼き加減が分かったうえで
食べたほうが美味しく食べられます。

 

ヤッてみてください。

 

網焼きステーキの赤身の牛肉を美味しく食べるコツ

最近では鉄板焼きで提供するステーキよりも
アメリカ式の網焼き(グリル)したステーキ
見かけることが多くなりました。

 

残念なことに網焼きの赤身の牛肉を
ベストな焼き加減で食べたことがありません。

 

料理や肉のことを知っている身からすると
鉄板よりも難易度が高いのを知ってます。

 

網焼きの赤身牛肉をステーキにする場合は
レアに近い状態で焼き上げ、寝かしてから
食べたほうが美味しく食べれます。

 

デメリットもあります。

 

肉汁が通常のステーキよりも多くでます。

 

こんな経験はありませんか?

 

海外旅行にいき、牛肉のステーキを頼むと
焼きすぎたカスカスの赤身肉が出てきた・・・。

 

「固い肉だね。仕方ないよ海外だから・・・」

いやいやそれは違います。

料理人の知識と経験不足が原因なんですよ。

 

理由を追求できないのはプロとして失格ですよね。

 

固くなるのは焼きすぎが原因なんです。

 

網焼きをミディアムで焼き上げると
肉汁が出てしまい肉が固くなります。

 

ミディアムで頼まれたなら手前のミデアムレア、
またはレアの焼き加減にしてユックリ寝かして
肉汁が出ないようにして提供すべきなのですよね。

 

もし、バーベキューなどで赤身の牛肉を焼くことがあれば
今日の話しを思い出してみてください。

 

まとめ

ステーキと一言にいっても
加熱方法、提供方法で焼き加減が変わります。

 

共通しているのは肉を寝かすことです。

 

焼き上げた肉を寝かすことで
しっとりジューシーの赤身の牛肉にすることができます。

 

自宅やバーベキューで料理を作るとき
きっと役立つと思うので覚えておいてくださいね。