もくじ
鴨肉のリエット
フランスの伝統料理
私がこのリエットを学んだのは
フランスのペリゴール地方です。
フランスのペリゴール地方のことを
知らないと思うので、簡単に説明すると・・
ディズニーに出てくるようなおとぎの国のような場所です。
というのは、古いお城がいくつもあり
近くには綺麗な川が流れています。
その川には川魚がときたま水面を
パシャパシャと飛び跳ねています。
それと・・日本に住んでいると想像がつかないかもしれませんが、
コンビニもスーパーも車で1時間は走らないと見つけられない。
そんな場所がペリゴール地方です。
フランスの中でも一番開発が遅れているそうです。
だから自然がそのまま残っていて
今や貴重になっている天然の食材なども豊富にあります。
食材は何が有名なのかというと
トリュフ、鴨やガチョウから得られる
フォアグラ、そしてキノコ類です。
キノコも日本ではお目にかかれないものばかりです。
その中でもトリュフやセップ茸と呼ばれるキノコが
特に有名です。
セップ茸はイタリアではポルチーニと呼ばれている
キノコです。
どれも日本では超高級食材ばかりですね。
その食材の中でも鴨肉を使った
フランス伝統料理のリエットについて
書いていきます。
はじめはクラシカルな鴨リエットにしようと
思っていたんですが、
この際豪華にフォアグラも加えてリエットにしています。
では最後までお読みください。
1、鴨肉を漬け込む
使用するのは鴨胸肉ではなく
もも肉です。
できれば骨つきの鴨もも肉の方がいいです。
これから煮ていく出汁にも味が出るし
煮崩れしにくいのでオススメです。
鴨もも肉に塩をして1時間くらい放置します。
それから香味野菜と呼ばれる
玉ねぎ、人参、セロリ、ニンニクなどを加え
白ワインを注いで1日マリネしておきます。
この作業をやらずにいる方がいますが
料理の良し悪しを決める大事な作業です。
下味がないと料理に深みが出ないので
必ずやった方がいい作業です。
2、翌日
前日にマリネした鴨もも肉の水気を切ります。
フライパンで皮面を下にして焼きます。
別鍋で野菜類も炒めておきます。
別鍋の方に焼いた鴨もも肉を加えて
水を入れてコトコトと煮ていきます。
3、煮上がった鴨肉はどうするの?
どうです?
これだけでも美味しそうですよね。
ここからリエットになっていきます。
まず、肉だけ取り出して皮、肉、骨に
分けていきます。
そして皮と煮た野菜をミキサーで回します。
煮上がった肉はというと
肉の繊維に沿ってほぐしていきます。
最近、なんちゃってビストロとかで
リエットと言う料理を置いていますが
肉を煮あげてから肉をミキサーにかけて
ペースト状にしているお店も多く見かけるようになりました。
正直、同じ料理とは思えないくらいのできです。
リエットは肉のペーストと分かりやすく
お伝えしています。
リエットとは立派なお肉を食べる料理なんです。
なので、肉をグチャグチャにしたリエットを
食べる機会があったら
これは別のものだ!と
思って食べてください。
3、それぞれに分ける。
肉、野菜ペースト、煮汁
3つに分かれていると思います。
あ!あと忘れていけないのは
フォアグラです。
フォアグラは塩などでマリネをして
低温であらかじめ火を入れておきました。
これらを混ぜ合わせていきます。
4、味をする。
よく混ざったら煮汁を加えて
味を調えます。
ここで大事なことがあります。
塩味はしっかりとつけることです。
塩味が薄いと日持ちがしなくなります。
それにリエットではなくコンビーフのように
なってしまいます。
コショウをしますが、今回は黒胡椒を使用しました。
理由はパンチが効いていてワインが美味しく飲めるからです。
味を調整して型に入れて上からラードをかぶせて
冷蔵庫で保存します。
作りたては塩が踊っているので
3日後くらいから美味しく食べれます。
自宅で作ろうと思っても難しいかもしれませんので
美味しいリエットを出す近くのお店に通うのもいいかもしれませんよね。
それでは!