伝統レシピで作るアンドゥイエットはフランスの香りが満載だった

恵比寿の和牛赤身肉専門クニオミです。

 

先日、10年ぶりに伝統レシピを引っ張り出し
アンドゥイエットを作りました。

 

いつもは赤身肉で牛肉や牛の内蔵を使った
メニューが多いです。

 

美味しい内臓料理ならばいいかも、と思い
フランスの香りのする料理を作りました。

 

アンドゥイエットってご存知ですか?

 

フランスでも超がつくほど
クセのある内蔵料理なんです。

 

このあとで詳しく説明しますが
通常だと内蔵特有の臭みを消して
食べる料理が多いと思います。

 

しかし。

このアンドゥイエット。

 

とくに伝統レシピで作ると
内蔵特有の臭みを消すというよりも
その香りと味わいを楽しむんです。

 

恵比寿にある当店でも
余りにも強烈なので
メニューに登場することは
殆どありません。

 

でも。一度食べると‥

 

内蔵料理やヨーロッパの料理
がお好きならば

「オォーーッ この味わい!!」

「ウマい!」

「こういう料理がフランスにもあるんだ」

・・・・・と感じ。

きっとハマる味わいだと思います。

 

しかし。

 

かなりレアな料理のために
あまり情報がありません。

 

アンドゥイエットの事を
よく知らない方が多いのではないかと思い、
できるだけまとめた記事にしてみました。

 

フランス伝統の内蔵料理に
興味があるならば
この先をお読みになってください。

 

焼肉のホルモンとは
別の発見があるかもしれません。

 

アンドゥイエットってなにか

アンドゥイエットとは豚の内臓を使った
ソーセージです。

 

豚の内臓のなかでも
『白い内臓』を使用します。

 

大まかに材料をお伝えすると
下処理したガツ(胃)や小腸、大腸などを
豚の直腸に詰めて円柱状にします。

 

詰めた内臓類が柔らかくなるまで
茹でて冷やします。

ボイル内蔵ソーセージを
こんがりと焼色を付けて食べます。

※一般的な食べ方です。

 

その時。

 

フランスのディジョン名産のマスタード

ディジョンマスタードと一緒に食べると
より美味しくなります。

 

ご存じない方もいると思うので
ディジョンマスタードのことを
超簡単にご説明します。

 

日本にあるチューブ状で
売られているマスタードよりも辛味はなく
酸味や香りが豊かなのが特徴です。

 

フランスのビストロやブラッスリーなどでは
ステーキなどの肉類、ソーセージ、
ポトフやアンドゥイエットを注文すると
必ずといっていいほど一緒に出てきます。

 

日本人からみると
万能のソースといったものですね。

 

誤解のないようにお伝えしておきますが‥

 

もちろん、下味がしっかりついているの
アンドゥイエットを焼いただけでも十分に
美味しいです。

 

ただ、内蔵特有の香りが強く感じるので
なにか付けたほうが良いかもしれませんね。

 

アンドゥイエットは臭いが強烈

前章でもお伝えしましたが
アンドゥイエットの臭いは強烈です。

 

日本人の私たちからすると

 

「え!そんなに臭いの?」

「臭いを除くために処理すればいいのに‥」

と思うことでしょう。

 

しかし。

 

『臭いも味のうち』と考えれば
あの内臓特有の“臭い”がないと
アンドゥイエットとは呼べないのです。

 

仮に内蔵特有の『あの香り』を
取り除いてしまうとしましょう。

 

見た目は変わらないかもしれませんが
どんな材料を使い、なんの料理なのか
分からなくなります。

 

それともう一つ
不思議に思うことがあります。

 

内蔵ソーセージとしてるのに
細かくミンチにしているお店があります。

 

食べやすい、という観点では
良いのかもしれませんが。

 

私としては。

 

アンドゥイエットと名乗るならば
内蔵を食べてる感は欲しいです。

 

あと。

 

通常のソーセージを作るような
大腸を使うのではなく
直腸に詰めて欲しいと思います。

 

直腸に詰めることで
あの臭いが生まれます。

 

個性が出てくるんです。

 

『臭いも味』として考えるならば
直腸に詰めてこそアンドゥイエットと
名乗れるのではないでしょうか。

 

アンドゥイエットの食べ方はソーセージだけじゃない

アンドゥイエットの食べ方はソーセージとして
食べる以外にもグラタンやサラダなど
多様な食べ方があります。

 

もし、良質なアンドゥイエットが手に入ったら
アンドゥイエットのグラタン
チャレンジしてください。

 

その時。

 

チーズはクセのあるチーズを
使うのが最大のポイントです。

 

ロックフォールなどのブルーチーズ。

 

もしくは、熟成が進んでいる
セミハードやウォッシュ系が
オススメです。

 

ワインが進む味わいです。

 

私が個人的に好きな食べ方は
クリーム煮です。

 

クリームを使うことで内蔵特有の臭いは
グッと抑えられます。

 

ソースにも旨味が出るので
美味しく食べれます。

 

日本ではアンドゥイエットのソーセージを
探せば提供しているお店はありますが
それを使用した料理となると全然ありません。

 

もし、あなたがこの記事をお読みになり

「別のアンドゥイエットが食べたい!」
と思うならば、通常メニューに
載せているお店に頼んでみたらどうでしょう。

 

もしかしたら。

 

要望に応えてくれるかもしれませんよ。
※常連客になれば確率アップ・・多分ね。

 

その際に
「わがまま聞いてくれてありがとう!」
と、お礼をすると次回、あなたが知らない
内蔵料理が出てくるかもしれませんね。

 

アンドゥイエットに合わせるワインはコレがいい

アンドゥイエットに合わせるワインですが
白ワインをオススメします。

 

白ワインならば何でも良いわけではなく
酸味があり輪郭がくっきりしたモノ
がよいです。

 

フランス産のワインならば
シャブリやアリゴテなどが
好相性です。

※調理方法で変わります。

 

赤ワインを合わせるならばサラッとしている
ピノ・ノワール辺りがよいですね。

 

肉=赤ワイン
のイメージが強いですが。

アンドゥイエットのような材料に
白い内臓を使用した料理は
白ワインの方が美味しく合わせられます。

 

できれば冷やしながら
白ワインと合わせてみてください。

 

ウマいですよ!

 

裏技的ですが、
シャンパンもよくあいます。

 

シャンパンもコクのあるタイプよりは
酸味があるタイプの方がよいです。

 

フランスの香り満載になりますよ。

 

まとめ

今回はかなりマニアックな内容でした。

 

内蔵料理がお好きな方にとっては
面白い内容だったと思います。

 

赤身肉はヘルシーで美味しいですが
内蔵料理もローカロリーでウマいんです。

 

アンドゥイエットは
数ある内蔵料理のなかでも
臭いレベルMAXです。

 

この料理自体。

 

好きな方を選ぶからこそ
ハマる美味しさがあります。

 

普段は恵比寿で
和牛の赤身肉をメインにしていますが
極々まれにご紹介したような料理を
出していいることがあります。

 

アンドゥイエットを目にしたら
迷わず食べてみてください。

 

きっと、他では体験できない味わいが
あなたを待っていることでしょう。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。