こんにちは

小林です。

 

当店にいらっしゃるお客様によく

『素晴らしい火の入れ方!』

 

『どうやったらできるの?』

 

なんてよくいわれます。

 

お肉って火の入れ方一つで味が変わってしまう

とてもデリケートな食材です。

 

私の火入れの基本は、しっとり、ジューシーに

を大事にしています。

よくテレビや雑誌にでている火の入れ方では

このようにしっとり、ジュージーにあがりません。

 

あと、テレビや雑誌では、強火で焼き固めて

それからオーブンにいれる

なんて書かれたり言われることが多いです。

 

なぜそのような表現になったんでしょう。

 

それは、強い火で焼いた方が絵になり

さも美味しそうに見えるからです。

 

炭火で焼く焼き鳥もそうで火が強いと

炎が燃え上がり、美味しそうと思ってしまうからです。

 

焼き鳥が火が強すぎると周りが焦げてしまい

真ん中まで火が通らないですよね!?

 

もちろん、その焼き方を私は否定するつもりはありません。

 

ただ、当店の火入れは考え方が違うだけです。
その日の入れ方によって贅沢な味わいに仕上がります。

 

強い火でお肉をいれてしまうと、ある程度厚みのある

お肉は真ん中まで火が入りませんし、周りの焼き色が

強い為に、外側周辺がボソボソになってしまいます。

 

私自身、そのようなお肉料理は食べたいと思わないんです。

 

ある出来事がありました・・・

 

ジビエ料理が食べたくてお店に入り、ジビエを注文して

でてきたら、中は生!!

 

これって・・・

 

刺身、いやタタキではないかと思ってしまいました。

 

色々な料理に対して考え方があると思いますが、

ジビエは野生の事を指します。

 

当然他のお肉(家禽、家畜)と違い

かな〜りの悪い細菌が付着しています。

 

それを、殆ど生の状態とは・・・

 

私はジビエこそ適切な火入れをして

『美味しい!』

と感じていただきたいと思っています。

 

牛肉の火入れももちろんですが、

お肉の火入れはジビエほど難しい食材はないんです。

 

この話を聞いて不快な思いをした方がもしいたならば

謝ります。

 

でも・・・

 

事実なんです。

 

お肉は生ではなく火を入れて

いかに美味しさを表現できるかが

私たち料理人の腕の見せ所です。

 

そして塩!

美味しく火を入れられたお肉は実に塩だけで

美味しく食べられます。

 

昔、私の修行中にお肉をローストするセクションで

働かしてもらった時のことです。

 

ガスコンロの火って2重に分かれていますよね。

 

そのお店で火を全開にしてローストしようとしたら

シェフにこっぴどく怒られました。

 

『お前は食材を殺すつもりか?』

 

『火はその食材ごとに使い分けるんだ!』

『例えば、カナール(鴨肉)ではこうだ!』

 

なるほど

 

脂のほうから焼くんですが、

シェフは決して強火は使いません・・・

 

鴨の余計な脂が流れ出て、綺麗に焼き色がつきました。

 

肉料理こそ奥が深い!

 

この事を学ばせていただきました。

 

ではまた。

 

小林

この焼きあがりです!