近年。

 

ビストロなどが流行り

パテという言葉が世に知られるようになりました。

 

肉をメイン出しているお店にとって、コレほど喜ばしいことはありません。

 

しかし、未だ。

 

パテとテリーヌの違いが解らず
メニューの注文に躊躇される方が
いらっしゃいます。

 

この違いについては
別の記事でも説明していますが

 

結論をいってしまうと
パテとテリーヌに明確な違いは
あまりありません。

 

テリーヌは「テリーヌ型」と呼ばれる
専用の型を使って作ると
全ての料理にテリーヌと
名付けても良いといわれています。

 

だから、こぞって
メニューに
パテ・パテ・テリーヌ・ハム…

 

冷製の前菜がパテ、テリーヌ、ハム類の
オンパレードとなっているお店があります。

 

これだけ様々な飲食店で、
テリーヌやパテが食べれるようになって、
喜ばしいことです。

 

が、

 

残念だなと思うことに
「コレは美味い!」
と心から思えるテリーヌやパテが少ないように
感じるのは僕だけでしょうか?

 

例えば、肉のパテがメニューにあるお店にいき
ワインと一緒に注文をすると。

 

なぜか

ワインの香りの方が勝ってしまいます。

まだ、ワインの“香り”くらいでしたら、
自分の注文したワインのグレード
または選んだワインが間違ったのかな
と思います。

 

しかし…

 

これが作り手が決定的な失敗をしていて
なにか物足りないな…と思っても

「ま〜〜別にこれでいいや!」
と、とても美味しいパテのレシピをいくら持っていても
これでは「本末転倒」だと思いませんか?

 

特に一番残念だなと感じることは
塩味が圧倒的に足りていないことです。

 

肉料理の良し悪しの最大のポイントは
塩にあります。

 

パテやテリーヌを作る時。

 

「どのタイミングで塩をするのか?」
「どの塩を使えばいいのか?」
「先に塩をしたほうがいいのか、それとも‥」
…など

 

塩ひとつで味の違いが全く変わってしまうくらい
実はとても繊細な料理が“パテ”なのです。

 

これは、実際に食べると解りますが
塩味が足らないパテは
見た目はそのように見えます。

 

しかし、食べてみると
素材の味が全くしなく
何を食べているのかが解りません。

 

サザエさんが料理を作る時
塩を入れ忘れてカツオやワカメに
注意される場面がありますが
人間は“塩”がないと味を感じなくなります。

 

それに、もしあなたが。

 

自宅で炒めモノを作り
塩を入れ忘れたとしても
後で塩を足せば美味しく食べれます。

 

しかし。

 

ソースをつけて食べないパテ系は
塩味が弱いと肉の味を感じられないので

「なんの肉料理を食べているのだろう?」

と感じてしまいます。

 

今回ご紹介するパテは豚肉のパテではありません。

 

少しだけ豪華なパテにしたかったので
フォアグラ入の鴨肉のパテにしました。

 

一口食べるとその旨さが解りますが、
思わず「おかわりください!」と
言ってしまうくらい美味しいです。

 

作り方は後で詳しく説明しますが
今回の旨さの秘密は原材料にあります。

 

鴨肉はフランスの「シャラン産」を使用しています。

 

シャランのことをご存じないかもしれませんが
場所はここです。

日本と比べるととても寒い場所です。

 

シャラン産の鴨はフランスでも有数の鴨を飼育していることで有名です。

 

最大の特徴は“エトフェ”とよんでいる窒息をさせて、肉に鉄分を行き渡らせるようにする方法をとっているところです。

 

同じ鴨肉を北海道や京都などで、少しだけ飼育されている鴨にしたらどうか?という意見があるかもしれません。

 

ハッキリ申し上げて、国内産の鴨肉はパテなどの料理には適していません。

 

僕もできれば日本が大好きなので国内産の鴨を使って、美味しいパテを作れればいいなと思っています。

 

しかし、現実的に考えてコスト面だけではなく、味わいや仕入れをするロット数の問題もあり、今回は諦めました。

 

誤解してほしくないのですが、日本の鴨のレベルが低いのではなく、あくまでも“パテには適していない”ということです。

 

フランスの鴨肉は肉を、美味しく食すために長年培われた文化や伝統があります。

 

ですので、今回はフランスのシャラン産の鴨を使用した次第です。

 

では、作り方を次項で解説します。

 

鴨とフォアグラのパテの作り方

 

鴨モモ肉の骨を取り除く

鴨肉は胸肉ではなくモモ肉を使用しています。

 

これを骨を外し正肉にしていきます。できるだけ骨に肉がつかないようにするのがポイントです。

骨を外したら、皮も取り除きます。

そして、筋をキレイに取り除き小さく切っておきます。

豚肉を切る

実は100%鴨肉だけで作っても実は余り美味しくありません。豚肉が入らないと味気ない仕上がりになってしまうのです。

 

今回の豚肉は首肉を使用しています。

 

余分な脂を取り除き鴨肉と同じ大きさに切っておきます。

 

マリネする


全体の量の一部だけを細かいミンチにします。

それから、ニンニク、玉ねぎのすり下ろしを加えます。白ワインとローリエも加えて一晩マリネしておきます。

残った鴨肉たちは?どうするのかというと…

 

塩、胡椒、キャトルエピスと呼ばれる4種類のスパイスを混ぜ合わせたものを用意しておきます。

鴨と豚肉にコレを加えて混ぜておき一晩寝かします。

 

翌日

鶏レバーをミンチにしておきます。

フォアグラはダイス状にきりそろえておきます。

昨日マリネしておいた肉類をすべて混ぜ合わせます。

 

この時フォアグラはいれないで、全てよく混ざってから加えます。

テリーヌ型に詰めて火を入れる

テリーヌ型を用意します。

 

そして豚の網脂をよく水にさらしたものを敷いて、そしてミンチ肉を空気が入らないように型に詰めます。

網脂で覆います。

 

スパイスを載せて火を入れる
写真のようにスパイスを載せてアルミホイルで蓋をして
湯煎にして低温のオーブンで火を入れます。

火が入ったら軽く重しをのせる
火が入ったら軽めの重しを載せて冷やします。

 

パテ作成の工程は一旦終了です。

 

美味しいパテの見分け方


ここまでお読みになって、解ったとは思いますが
パテはかなり手間が掛かっている料理です。

 

材料を集めるだけでもかなり大変です。

 

でもここでご紹介したパテは、僕が持っているレシピのなかでも使う材料が少ない方です。

 

様々な肉に塩をして、ゆっくり火を入れて食すパテが美味しく感じるのは、細かな工程を経て始めて美味しくすることができます。

 

肉のパテに限りますが、美味しいパテの見分け方をあなたに伝授します。

 

他店でパテの出来の良し悪しを見るポイントは
火入れ、そして肉の挽き具合です。

 

火入れに関しては前述しましたが、湯煎にして低温でゆっくり火を入れる必要があります。

 

ちなみに、今回のパテに火が入るまでの所要時間は78分でした。

 

もし、料理を作る人が焦って火を入れてしまうと、肉が固くなってしまうことはもちろんですが、肉汁が外にでてしまいます。

 

仕上がりはジューシーにならなくなります。

 

肉の挽き方のポイントは決して練らないことです。

 

ハンバーグやミートローフと違い、肉そのものの旨さを味わうパテは「肉を食べてるぞ!」という食感に仕上げることが大事です。

 

あなたも他店で食べる時。以上の2点をよくご覧になってください。

 

逆にこの2点をクリアできて塩が「バチッ」と決まっていたら、口に頬張らずにいられないくらいの美味しさを感じると思います。

 

フォアグラ入り鴨肉のパテ


仕上げはこんな感じにしました。

 

このメニューは、恵比寿のクニオミで行なっている期間限定の料理ですので、いつもは残念ながら置いてはないです。

 

しかし、和牛赤身肉を食す前に、必ず食べておきたい一品なのは間違いありません。肉づくしの食事は明日への活力を与えてくれます。

 

この記事をお読みになりやっぱり肉だよね!と思うのであれば、ぜひ和牛赤身肉からで締める「肉づくしのディナー」をしてみてください。

 

記念に残る食事になりますよ!