焼フォアグラと洋梨のテリーヌ

フォアグラ料理を語る上でフレンチ抜きでは説明できないほど、本場のフランス人もフォアグラ料理には、特にクリスマスシーズンとなると思い入れがグッと強くなります。

 

「フォアグラってどんな料理にするのが有名なの?」

 

と、食材に馴染みがない方から、このような質問をお受けすることが多いです。

 

フォアグラは言ってしまえば、鴨やガチョウの“肥らせたレバー”なので、メインや前菜としてどちらでも料理にすることができます。

 

しかし、僕個人の意見としては、メインよりも“前菜”としての方がいいように感じます。

 

なぜなら、メインはやっぱり

“赤身肉ステーキ”などの肉を食べたいじゃないですか!

 

それにメインでフォアグラをお店で注文したら、物凄い高価なお皿の割には肉があってもほんの少しなど…

 

思っていたよりも物足らない気がする、と感じてしまうのは僕だけでしょうか?

 

それでしたら、前菜でフォアグラを食べた方が失敗せずに、大切な食事の時間が過ごせるのではないかと思います。

 

このページでは、少しだけ知りたいフォアグラ料理の作り方を説明します。

世界中が賞賛した味

これは僕がフランスにいた時に

パリのお店で教えていただいた料理です。

そのお店はパリ17区に位置していました。当時は世界中のグルメがそのお店に通い、彼(パトロンシェフ)が作る素晴らしい料理を食べにきていました。

 

ここでは余り名前は出せませんが、当時、日本の外務大臣や外交官の方々、フランスを代表する俳優。

 

アラブの石油王、アメリカの実業家など、名だたる方々がそのお店に食べにきて、必ずと言っていいほどその料理を注文していました。

 

その料理こそが今回ご紹介するフォアグラ料理です。

クラシカルなフォアグラ料理

フォアグラ

あまりフレンチの世界をご存じない方もいらっしゃると思うので、先に述べておきますと…

 

前菜としてのフォアグラ料理の鉄板は“テリーヌ”です。

 

テリーヌという言葉は聞いたことがあると思いますが、テリーヌと名前がつく料理名の特徴は、専用のテリーヌ型と呼ばれる型で作られています。

 

こんな形をしています。

この型を使えばテリーヌと呼べると前述しましたが、任意の具材をこの型に詰め込みオーブンで焼き上げても、湯煎にして火を入れても、仕上がった料理名には「〇〇のテリーヌ」という名前をつけても良いことになっています。

 

あと、すでに火が入っている食材をゼリー液などで冷やし固めてスライスした料理も、テリーヌ型を使っているのでテリーヌと命名しても大丈夫です。

 

ではフォアグラのテリーヌはどのようにして作られるかというと、前者の方法で作られます。

 

一般的な作り方は、フォアグラにある筋や血管を綺麗に取り除き、塩味などをつけてテリーヌ型に詰めて、極低温のオーブンで湯煎にして火を入れて冷やし固めます。

 

100%フォアグラだけで作るテリーヌは、少しだけ口に入れると口の中でジュワーッと溶けて、なんとも芳しい香りが鼻に残ります。

 

さすがは「世界三大珍味」と言われるだけのことがある、と、食べてみると納得するでしょう。

世界をグルメは普通のテリーヌでは満足しない

これから説明するテリーヌは少し趣向が違います。

 

ねっとり口どけ重視のテリーヌではなく、
香ばしく焼いたフォアグラのテリーヌだからです。

 

フォアグラを焼き上げると、香ばしい香りになります。

 

それをテリーヌ型に詰めてテリーヌに仕立てます。

 

それだけでは、味が単調になってしまうので、洋ナシを蜂蜜と一緒に火を通したものを、中に入れてテリーヌにしています。

 

この料理は、赤ワインでしたらブルゴーニュ産の香りが柔らかいタイプが合うでしょう。

 

お待たせしました。

 

次項からいよいよ作り方を公開します。

 

洋梨を蜂蜜でソテーする


今回使用した洋梨はラフランスと呼ばれる品種です。別の品種でも作れますが、必ずフレッシュの洋梨を使用した方がいいです。

 

洋ナシを8等分にカットして、バターで焼きます。焼きあがる直前に蜂蜜を入れて煮詰めながらからげていきます。最後にタイムを加えて冷やしておきます。

 

フォアグラをスライスする

フォアグラをカットするとき、気をつけなければならないことがあります。

 

冷たい状態でカットしようとすると、高確率で高級食材であるフォアグラが途中で割れてしまいます。

 

なので、

 

カットするときは温めた包丁を使った方がいいでしょう。

 

厚さにも注意が必要です。

フォアグラは火を入れると中の脂が溶け出てくるので目減りします。

 

そのようなことを加味すると厚さは1.5センチ以下では切らない方がいいでしょう。

 

それともう一つ大事なことがあります。

 

このテリーヌを作るときにはできるだけフォアグラは室温に戻しておいた方が、出来上がりが綺麗になります。

香ばしく焼く


塩、胡椒を強めにして香ばしく焼きます。完全に火を通すのではなく、
最後は余熱を使って仕上げるつもりで焼いてください。


焼きあがったら網の上に乗せて余分な脂が下に落ちるようにしましょう。

テリーヌを組み立てる

テリーヌ型にラップを敷きます。

底に香ばしく焼き上げたフォアグラを敷き詰めます。その上からポワブルローズ(ピンクペッパー)、フランスのゲランド産 フルールドセル(ゆっくり時間をかけて作られた天然の海塩の上澄み結晶)を振りかけます。

あらかじめ火を入れた蜂蜜風味の洋梨を間に入れて、その上に焼いたフォアグラの順で敷き詰めます。

重石をして冷やし固める

テリーヌ型の下から、焼きフォアグラ、洋ナシ、焼きフォアグラ、洋ナシ、焼きフォアグラの順番になったらラップで空気が入らないように覆い、上から軽く重石をして

冷蔵庫に冷やし固めます。

仕上げる

翌日以降、テリーヌをスライスします。切った断面にもう一度、ポワブルローズ、とフルールドセルを振り掛けると、さらに美味しく食べることができます。

焼フォアグラと洋梨のテリーヌ

残った脂も捨てずに使う

焼きフォアグラを作った際、網の下に残っている脂は、赤身肉を焼いているときバターの代わりに使用すると、赤身肉にほんのりとフォアグラの香りが移ります。

 

こうして焼き上げた赤身肉は従来のお肉と違い、香りやコクもプラスされるのでより一層、

赤身肉が美味しく頂くことができます。

 

一年で最も豪華な料理の前菜は「焼フォアグラと洋梨のテリーヌ」から開始して、メインは和牛の赤身肉を使ったステーキと極上の赤ワインで味を堪能。

 

最後はカカオ分が高いチョコレートのお菓子と、大人っぽくカルバドスなどの蒸留酒でクリスマスを過ごすなんていかがでしょうか?

恵比寿の和牛赤身肉専門ならではの味
恵比寿の和牛赤身肉専門ならではの味

今年最後の良い思い出になることは間違いないとして、いつまでも記憶に残る料理と時間に、あなたは来年も同じ料理を食べたくなることになるでしょう。

 

このフォアグラ料理は期間限定でお出ししています。