こんにちは
赤身肉専門「QUNIOMI」クニオミです。

 

和牛のお肉といえば、サシがたっぷり入った
『霜降り肉』を想像する方も多いことと思います。

 

それとは、逆に脂肪分の少ない、赤身』
しっかりとしたお肉も和牛として存在しています。

 

どちらも同じ和牛なのに霜降り』身』
この2つの違いはなんなのでしょうか。

 

和牛赤身肉の特徴

一般的に赤身としてスーパーや精肉店で売られている
お肉は安価なものを想像するかもしれません。

 

ですが、和牛の中にもわざと脂を入れないよう飼料や
環境に気を使って育てられている牛もいます。

 

その種類や見た目の特徴、味わいなど解説していきます。

 

和牛と呼ばれる4つの品種

これまで何度もお伝えしてきましたが、
和牛といっても品種があるのをご存知でしょうか?

 

霜降りの黒い牛だけが和牛ではありません。

 

『和牛』と名乗ることが許されている牛は、
ぜんぶで4品種あります。

1・黒毛和種
全国で飼育されている品種。土地により厳格に決められた
規定でブランドの銘柄となる。(例:松坂牛・近江牛・神戸牛)

 

2・褐毛和種
赤毛和牛(あかうし)と呼ばれている褐色の体毛をした牛。
主に熊本県・北海道・高知で飼育されている。

 

3・短角和種
東北で飼育されている短角牛。雄大な自然環境を生かした
放牧や自然交配を盛んに行っている地域もある。
筋肉の発達した赤身の肉質が多いのが特徴。

 

4・無角和種
頭数が極めて少なくほとんど出回っていません。

 

これらの中で赤身肉が特徴的な品種
2・赤毛和牛と、3・短角牛です。

 

1番の黒毛和牛のなかにも、ごく一部だけ
赤身肉になるように飼育されているものもいます。

 

和牛赤身肉の見た目の違い

画像で比べて見ると、さらにその違いがよく分かります。

画像上の『赤身肉』

画像下の『霜降り』

部位は同じ”サーロイン”を撮影しました。

 

外側を覆っている脂の厚みのほか、
肉の内部に入り込む脂の割合も注目して
みてください。

 

牛脂の量がぜんぜん違いますよね。

 

画像上の赤身肉は、このあとご紹介する
岩手県産短角牛のサーロインです。

 

通常、サーロインといえば背中側にある牛肉の中でも
一番たっぷりと脂身がついている部位です。

脂がたっぷりとついているはずのサーロインですが、
短角牛では肉が赤々と詰まっているのが見てよく分かります。

赤身というと脂肪分がない分、硬くなりがちな
イメージがありますが、和牛系統の肉質になると外国産の
ものより水分量が多いためシットリとした質感があり、
日本人には染みの良い赤身肉が多いように感じます。

 

調理方法によっては噛み切れないほど
硬い赤身ではなく驚くほど柔らかい食感と
濃厚な旨味が楽しめるのは“さすが和牛”
ならではないかな、と感じます。

和牛ならではの赤身の味わい

<味わいの違い>

霜降りの良さ

・サシが多いため噛んだ時の柔らかさ脂身の甘さ
・融点が低いため口溶けが良い。
・オレイン酸(悪玉コレステロールを減少
動脈硬化の予防)が豊富。

 

赤身の良さ

・しっかりとした肉の味わい。
・噛みごたえのある肉質。
・タンパク質や鉄分、Lカルニチン
(脂肪の燃焼を促進する働き)が豊富。

 

どちらの和牛も、肉の旨さや肉質の違い
栄養的な効能などは好みが別れるところ。

 

「しっかり肉の味を感じたい」

「脂肪の少ないけど美味しいお肉が食べたい」

 

という時には、和牛の赤身肉がオススメです。

 

「品種」で選ぶ和牛赤身肉の特徴

どんな和牛が、赤身肉として
美味しく食べられるのかというと、

 

先ほどお伝えした4品種
黒毛和種 / 褐毛和種 / 日本短角種 / 無角和種)

 

この中で、代表的な和牛の赤身肉といえるのが

「褐毛和種」「短角和種」です。


褐毛和種    (赤毛和牛:あかげわぎゅう)

・高知県と熊本県の2大産地
(熊本系が北海道や東北の一部でも飼育されている)

・赤牛に新メンタール種・朝鮮牛を交配

日本短角種(短角牛:たんかくぎゅう)

・北海道のほか岩手、青森、秋田など東北地方

・南部牛にイギリスのショートホーンを交配

そのほか
黒毛和種の中にも赤身を重視した牛もいます。

 

ですが、私たちがよく知っている有名な

神戸牛や近江牛はA4A5などの最高ランクとして
格付けされたものを使用するように決められており
霜降りで肉質の良いものが高値で取引されています。

そのため、霜降りの入り具合が高い
格付けを目指している生産者さんが多く

赤身重視の黒毛の存在は非常に希少と言えます。

 

そもそも黒毛和種とは

・飼育地域は全国
・肉の流通市場で90%のシェア
・但馬牛の系統にブラウンスイス種や外国と交配。

全国に200以上のブランドがあると言われるほど
黒毛和牛には多くの種類があります。

脂身の少ない黒毛和牛も存在していますが
飼育頭数が少なく入手困難な場合が多いようです。

 

赤身肉のおすすめ「部位」

一概に和牛の赤身肉と言っても牛の
身体すべてが脂身のないお肉ではありません。

 

もし、あなたが
『もう、脂身の多い肉を食べて胃もたれしたくない』
との思いから赤身肉をお探しなのであれば“部位で選ぶ”
ことも重要なポイントとなります。

 

なぜかというと、牛も人間と同じように
筋肉と脂肪の両方を蓄えて、自然環境に
適応しながら大きく成長していくからです。

お腹周りは脂肪を蓄えて寒さをしのぎますが

反対によく動かす腕や足、肩などは筋肉が発達しています。

 

先ほど紹介した赤毛和牛や短角牛でも脂肪の入りやすい
サーロインと内モモでは見た目も味わいも違ってくるのは
当然のことなのです。

 

美味しい赤身肉が食べたい時には脂身の少ない部位も
合わせて知っておくことで失敗が少なくなります。

 

赤身の美味しい部位はココ!

 

赤身が多い肉質の部位では
噛みごたえのある食べ応えとともに

肉本来の味わいがジュワーと口の中に広がります。

 

近頃は健康ブームで、美容やダイエットにも
赤身肉の需要が高まっているため

精肉店などでは、今まで売れずに捨てていた
部位までもが購入できるようになりました。

 

脂肪分が少ない赤身のお肉

・シンタマ
・ランイチ
・肩ロース

・内モモ
・上ミスジ(肩甲骨の上側)
・クリミ(腕の赤身)

・フィレ(ヒレ)

そのほか、内蔵に分類されますが、
ハラミサガリも人気の赤身になります。

厚みのある赤身肉が手に入った時には

ぜひ、薄切りにカットせず
そのまま焼き上げて肉汁の旨味ごと
赤身肉を堪能してくださいね。

まとめ:極上の赤身肉はコレで決まり

「美味しい赤身肉が食べたい!」
そんな時に迷ったら選択肢は2つあります。

 

品種か部位か・・・

 

なかでも、おすすめなのは当レストランで
ご提供している和牛赤身肉のステーキです。

品種=極上の和牛『あかうし』(赤毛和牛)
部位=モモ肉

上記2点のポイントを抑えている、
完璧な赤身をお楽しみいただけます。

 

もちろん職人が一つ一つ丹念に火入れをしているため
硬くならずにしっとり肉汁がジューシーです。