恵比寿の和牛赤身肉専門
クニオミです。

 

自宅で料理を手作りする方が
増えています。

 

今までは女性が家庭で料理を作るのが
当たり前のような風潮でしたが、男性も
『料理作りが趣味』という方が多くなってます。

 

そこで今回、私たち赤身肉を専門とするプロとして
「家庭で味わうプロの味」のコツを特別に伝授します。

 

今回のお伝えしたいのは赤身肉の王道料理
「ローストビーフ」です。

 

ローストビーフといえば
パーティーやお祝いの席に登場する
「ごちそう」のイメージがあります。

 

サラダの上にたっぷり盛り付けられた
ローストビーフとソースのコンビネーションは
肉好きのあなたには堪らないと思います。

 

ローストビーフと聞いて自宅ではできない
難しいと思われています。

 

実は自宅でも簡単に調理できる上に保存もきく
家庭向きの料理でもあるんですよ。

 

調理の最大ポイントは
「赤身肉の加熱温度と時間の関係」
です。

この基本部分さえ押さえれば
ローストビーフに失敗はありません。

 

最初にこの基本部分をしっかりご説明して
その上で、調理の手順とポイント。

 

あったら便利な調理器具、
食べる前のポイントをご紹介します。

 

ぜひあなたもチャレンジしてみてください

 

赤身肉の低温調理法。ポイントは温度と時間、生焼けにならない方法

もし、家庭でローストビーフを調理した際。

 

「この火入れで大丈夫なのかな」
「この肉生っぽいよな」

と不安になるのは、肉肉が生焼けで赤いけど安全なのか?
ということでしょう。

 

若い頃にこんなことがありました。

 

彼女の誕生日に覚えたてのローストビーフを作り
テーブルに出した時、ためらいがちに
口に運んでいたことがありました。

 

「うわぁ すご~い、コレ作ったの?」

「お・お・美味しいね…!」

 

と一見すると喜んでいるように見えます。

 

でも、表情が強ばってます。

 

それに肉を飲み込むことを躊躇するような様子です。

 

気になって食事の後に
「ローストビーフ、本当は美味しくなかった?」
と聞いてみました。

 

「ううん、すごく美味しかったんだけど…
生肉みたいに生みたいに赤かったから…」

 

「正直言うね。
生焼けのお肉を食べてお腹を壊さないかな…って
不安だったの。ごめんね。」

 

と彼女は申し訳なさそうに言いました。

 

そう・・・。

 

食事は安心・安全は「美味しさ」を感じる上で
最低限クリアしてなければなりません。

 

「コレ食べても大丈夫かな・・」
と不安を抱えながら食べる料理に人は
『美味しい」とは感じないんですよね。

 

調理後の赤身肉が安全は肉の色ではなく、
加熱温度と時間で判断します。

 

少し固い話をします。

 

赤身肉の表面に付着している可能性のある
腸内細菌等の死滅する時間は温度によって変わります。

 

厚労省の安全基準によれば、肉の中心温度を
63℃以上で30分以上に相当する
加熱処理が必要となってます。

 

60℃なら2時間9分
65℃なら12分
68℃なら3分
70℃なら1分

 

の加熱で安心して食べられる状態になります。
(味わいは別です)

 

このときの赤身肉の「色」はどうなるのでしょう?

 

明らかに火が通っていると感じることが
75℃付近で起こります。

 

これは「ミオグロビン」という
タンパク質が起こす反応によるものです。

 

ですから、低温調理で長時間加熱しても
赤いままなのは当然です。

 

お店で提供するローストビーフも
特別な処理をしているわけではなく
加熱温度・時間をきちんと計算しているからこそ
あの鮮やかな赤色でもご提供ができるんです。

 

赤身肉の低温調理は3つの要素で美味しくなる!

実は、先ほどの彼女へのローストビーフ
その後に美味しいから食べて欲しくて
もう一度チャレンジしました。

 

温度と時間に気をつけて生焼けの牛肉にならないように
最新の注意をい払いました。

 

今度は、ちゃんと火が入っていると安心できる
赤身肉の色が変わるぐらいにしました。

 

「今回の肉は固いし、パサパサしてるね。
私は前の方が美味しかったかも。」

 

残念すぎる反応です。

 

あまりのショックで別れを
切り出しかけたことを思い出しました。

・・・・

 

低温調理する理由を解説

肉の色に変化を起きない生焼けにならない
温度で火入れすることで、赤身肉の持っている
美味しさのポテンシャルを
引き出せることにあります。

 

⑴ 柔らかな食感がキープ

赤身肉の繊維が収縮し、歯ごたえが出て
固くなっていく温度は60℃を超えるあたりから
出てきます。

 

なので、肉の中心温度を
58℃~60℃をキープできれば
ローストビーフの食感は
とろけるような柔らかさになるでしょう。

 

⑵ 肉汁をキープしてジューシーに

お肉を食べる醍醐味は肉汁です。

 

肉汁とは水分と脂が液状化したものです。

 

60℃を超えた際の収縮で
肉汁は次第に外に漏れ出していきます。

 

つまり、60℃以下のキープできると
肉汁をたっぷり閉じ込めることができます。

 

⑶ 旨みとコクが増す

旨味成分のアミノ酸とコクを感じるペプチド
共に40℃〜50℃程度の低温域で増加します。

 

じっくりと時間をかけた低温調理をすることで
肉の中心まで温度が上昇する時間が長くなり
旨味は増幅していくのです。

 

低温調理の加熱温度と時間の関係が理解できれば
安全で僕たちプロに近い美味しさを提供できます。

 

ローストビーフの低温調理は簡単だった

ローストビーフの手順は簡単です。

 

低温調理の温度管理も便利な道具を使えば
簡単にできてしまいます。

 

ご紹介します。

 

ステップ1:下味を付ける

まずは赤身肉に下味をつけます。

前日に塩・胡椒・オリーブオイルなどを揉み込み
ジップロックなどに入れて冷蔵庫で保存します。

 

ステップ2:常温戻しておく

200~300グラムで30分以上
(肉の大きさに応じて時間を倍にしてください)
出しておけば、肉全体のムラがなくなります。

 

朝起きてすぐにテーブルの上に出しておけばOKです。

 

ステップ3:表面を焼く

ここでの焼き上げは、この後の低温調理時に
内部の肉汁を閉じ込めることが目的です。

 

決して中まで火を通そうと時間をかけた
焼きはしないほうが良いです。

 

ステップ4:低温加熱の開始

 

温度管理が簡単で放置して出来上がってしまう
ヨーグルトメーカー!

 

焼き上げたローストビーフは
空気を抜いてジップロックへ。

 

60℃程度のお湯を入れて
そのまま投入します。

 

設定温度を60℃にして
4時間くらい放置するだけで
出来上がってしまいます。

 

次にご紹介する方法は
簡単なオーブン調理です。

 

160℃程度の余熱で8分程度かけ、
出したらアルミホイルで保温処理します。

 

アルミホイルに包み中まで
ユックリと熱を伝えていきます。

 

湯煎でローストビーフを作る場合は
鍋たっぷりにお湯を入れます。

 

弱火でゆっくりと火にかけて75℃になったら
火から下ろしておくだけです。

 

もう一つの湯煎の方法を紹介しておきます。

 

沸騰したお湯の粗熱を取り
そのままジップロックを投入し
放置する方法です。

 

この方法は生焼けを完全に回避できて
簡単なのですが、肉に硬さが出てしまいます。

 

時短料理としては優秀だと思います。

赤身肉ローストビーフの美味しい仕上げ方

香ばしい風味をつけるため
食べる前に2度目の焼き入れをしてみましょう。

 

ステーキハウスを横切った時に何とも芳しい香りを
体験したことは有りませんか?

 

香りを感じると口の中からジュワ~っと
でてくるツバをぐっと飲みこんでしまい
あとで香りと味をどうしても味わいたくなる。

 

そう・・・お肉の美味しさを引き立てる
あの香りです。

 

あの香りは「メイラード反応」と呼ばれる
焼き目をつけたときに発生する香り成分です。

 

低温調理が終わった後は
そのままスライスして食べられます。

 

でも、もう一度軽く表面を炙るように
焼き目を入れることでワンランク上のローストビーフ
になります。

 

仕上げの切り方は肉のスジに対して垂直に

ローストビーフをスライスする際は
肉の線維を断つような方向で切ることです。

 

繊維を切るようにスライスすることで
柔らかなローストビーフの食感になります。

 

しかもジューシーに焼き上がっているので
今まで感じたことがない旨さに驚愕するでしょう。

 

オススメのヨーグルトメーカー

 

最後に簡単ヨーグルトメーカーといっても
各社で仕様が違います。

 

ヨーグルトを自宅で作るなら良いかもしれませんが
ローストビーフ作りな可能な仕様のマシーン
初めから持っていないと作ることができません。

 

そこで、今回はオススメのヨーグルトメーカー
を載せておくので参考にしてみてください。

 

手軽に始めるにはこれがオススメです。

25~65℃まで1℃単位に細かい温度設定が可能で
48時間まで1時間単位で設定できるタイマーを装備してます。

何より良いのはジップロックなどにいれて
赤身肉の火が入っていく状態が見れることです。

肉の容量的にはあまり入りませんが
少量を作りたいのであればコレがオススメです。

 


イデアインターナショナル(ヨーグルトメーカー)

 

赤身肉のローストビーフを大きめに作りたい方にオススメ

 

このヨーグルトメーカーの特徴は容器の大きさです。

だから、上記でご紹介したメーカーよりも
大きな大きな塊肉もローストビーフにすることが
できます。

自宅やポートラックパーティー用として
一台このマシーンがあると便利です。

 

こちらも細かい温度設定25〜65℃までできて
48時間までタイマー設定ができます。

 

牛肉の生焼けを回避できるでしょう。

 

夜にセットしておけば朝起きたら
簡単にローストビーフが作れてしまいます。

 

かなりオススメのマシーンです。


[山善] ヨーグルトメーカー [メーカー保証1年]

 

おわりに

いかがでしたでしょうか?

 

赤身肉の調理は温度によって起きる変化を
しっかり押さえることです。

 

調理自体は非常にシンプルですが
赤身肉の良さを最大限引き出せるのが
ローストビーフです。

 

オーブンの出し入れを繰り返して温度管理する
厚みを探究するなど、手間をかけて追求するほど
プロの味に近づいていくことができます。

 

あなたもシーンに合わせて肉の火入れの
時間のかけ方を変えてみてください。

 

ローストビーフのあるお家ごはん
きっと毎日を幸せに彩ってくれるはずです。

 

じっくり加熱した完璧な仕上がりの
ローストビーフを、あなたはそのまま薄切りに
スライスするつもりではありませんか?

それって、非常にもったいないかもしれません。

 

ダイレクトな赤身の旨さを実感する方法
https://nikuebisu.com/archives/3913
(赤身サーロインローストビーフの記事へ)