恵比寿の和牛赤身肉専門ならではの味

フレンチの神髄はソースに有り!

 

なんて言葉を耳にすることが多いと思います。

 

果たして本当にソースが真髄なのか?
疑問に感じることもあると思います。

今日は、和牛赤身肉料理にソースは
必要なのか?話していきたいと思います。

 

今から20数年前の日本・・・

 

当時はまだバブル経済ということもあり
フレンチがもてはやされていました。

 

そこで、出される料理はといえば
フォアグラ、トリュフ、オマール等の高級食材の
オンパレード、、、

 

当時主流だったソースは贅沢にワインだけで
出汁をとり極限まで煮詰めた(旨み有りすぎる位)
ソースが流行ったりしました。

 

煮詰めるワインも1本○○万円もするワインを
惜しげも無くソースに使用していました。

 

ソース作りにはこれじゃなきゃダメだ!的な発言が
当時の料理人の中には多かったです。

 

銅製の高級鍋に野菜やガラなどを入れて
ドボドボドボ〜〜とワインだけを入れて
ソースを作る…そりゃマズイわけはありませんよね。

 

とても知名度があり
誰でも名前を聞いたことがある
ソースがあります。

 

日本人なら誰でも知っているソース

「デミグラスソース」です。

 

実はこのソースを本格的に作ると3〜5日間
長い物で1週間〜1ヶ月とかかかります。

 

確かにそれだけ手間暇をかけて作ったソースなので
美味しいと思います。

 

このように20数年前は手間をかけて作ることが
良いとされていた時代であったのです。

 

今考えると肉の質とか産地とか焼き方とか
全ての事を度外視してソース作りをやっていた
ことになります。

 

現代に「時計の針」を戻すと、、、

 

ソースという存在そのものに対して
手間ひまをかけ過ぎて作っていたのです。

 

ソースはあくまでも素材を引き立てる存在です。

 

ソースだけで飲まないし、食べもしません。

 

このように肉の個性(特に赤身の肉)を
殺してしまっている事に料理人も気づきました。

 

それは食べる側・・つまり消費者も同じだと思います。

重い料理よりも軽い料理への変革

 

そんなことがあり現在ではより軽いソースにして
素材を殺さず素材を活かすソースに変わっていったのです。

 

元々フレンチ…いやフランスにおけるソースの役割とは
パリという首都に例えば南フランスマルセイユで水揚げされた
魚を輸送してました。(分かりやすく魚を事例にしました)

 

でも、輸送までにかなりの時間がかかり、
パリに着いた時には腐りかけ寸前だったのです。

 

パリには海がありません。

 

でも魚が食べたい、、、

 

そこでソースの出番な訳です。

 

元々ソースとは素材が悪くなっているのを
隠す為に発達していったんです。

 

素材を隠すから重い、、、

ちなみに昔ながらの料理を出している
フランスに○○年滞在していたという
お店に食べに行ったことが有ります。

 

確かにクラシカルで美味しいのですが、、、

 

次の日その次の日と身体がおも〜〜くなり
失礼とは思いますが、次の日気持ちが悪くなり
水しか喉が通らないという状態になりました。

 

すいません!でも本当です。

 

話を戻しますと…

 

現代のパリ事情は、輸送手段はかなり発達して
腐りかけの魚を探す方が難しい位です。

 

そうなってくるとソースの役割も変わってきます。

 

今までのソースでは素材を殺してしまい、
折角の美味しい料理もソースでビチャビチャ。

 

お皿いっぱいのソースや、
今までの重たいソースは
必要ないんです。

 

その流れは世界的に広まっていきます。

 

そんな流れを踏まえて当店では
主体(肉)を美味しく食べれる
必要最小限度のソースの量にしています。

 

その中で、今では作るお店も多くなりましたが
「ジュ」といわれるソースです。

 

「ジュ」とはフランス語です。

 

その名の通りジュースです。

 

鳩なら鳩のジュース(エキス)

牛なら牛のジュース(エキス)

仔羊は仔羊のジュース(エキス)

 

こういった具合にそのお肉自身の
エキス分を抽出したソースで食べることが
贅沢とされています。

 

ちなみに出来上がった「ジュ」の中に

例えば

トマトやケッパー
ハーブ類
煮詰めたワイン等
をいれて個性あふれるソースにしています。

 

当店では外国産の赤身肉は使用していないので
ジュは使用していません。

 

和牛赤身肉と一緒に食すにはジュでは
力不足な感じがしています。

 

代わりに、バルサミコなど少し濃いめで
濃くのあるソースを付けています。

 

お客様に人気なソースの一つが
バルサミコと黒糖のソースです。

 

是非ご来店の際食べてみてください。

 

黒砂糖の濃くとバルサミコの濃くと酸味が
一体となって熊本県産あか毛和牛や岩手県産の短角牛など
赤身肉と一緒に食すととてもおいしいです。

 

それではご来店お待ちしています。