和牛赤身肉専門の肉エビスです。
突然ですがステーキで人気の「ロース・ヒレ(ヘレ)・サーロイン」の違いを知っていますか?
それぞれの部位ごとに、ステーキを食べ比べたことのある方なら分かると思うのですが、、、。
お肉の味わいや脂身の量、肉の旨味など部位ごとに、特徴が違うため好みが分かれます。
とくにヒレ肉(へレ)は最高級の部位と言われてるが、本当にそんなに素晴らしい部位なのか知らない方が多いです。
そんな方のために
この記事では
【コスパが悪いけど旨すぎる】ヒレ肉を最も美味しくする方法
を解説します。
ヒレ(ヘレ)肉とそのほかのステーキ部位の紹介
ヒレ(ヘレ)肉を含む、ステーキ用としてオススメの部位を紹介します。
・サーロイン
・ヒレ(へレ)
・リブロース
・内モモ
・肩ロース
・ランプ
・シンタマ
この絵図を見ると、ステーキと使える部位の多くは、牛の上側に集中しているのが見て分かりますよね。
これから説明するヒレ肉(へレ肉)は牛1頭から、わずか2本分(14キロ程度)しか取れないので大変貴重な部位といえます。
もし、ガッツリ食べたい・・と思うならば、高単価でコスパの悪いヒレ(ヘレ)肉に求めないほうがいいです。
下側になるほど、体重を支えるために筋肉が発達しています。
内モモやシンタマは、サーロインやロースに比べて赤みが強く、焼き方に注意しないと硬くなりがちな部位です。
よく動かす場所にある、スネ肉やテール(尾)は、旨みが濃い反面、筋肉が硬くてスジ張っているため煮込み料理によく使われます。
牛肉は1頭分、余すところなく食べれる部位と言われていますが、ステーキという料理で使用する場合には部位が限られてしまいます。
なぜかというと、ステーキにはお肉の厚みが必要なために、細かく部位に分かれるホルモンや、スジの多いところ脂身がこってりしているバラ肉は、薄くスライスして焼肉スタイルで食べるのに適しています。
やはり、ステーキの醍醐味といえば、厚めにカットされたお肉を香ばしく、焼きあげる肉料理の豪快さにあります。
ステーキとして、肉を美味しく食べるならロース・ヒレ(へレ)・サーロインのほかモモ・ランプなどお肉を厚くカットできる”部位”に限らているのです。
ヒレ(ヘレ)肉とサーロイン
どっちを選ぶかで翌日の体調が変わる
「今夜はがっつり肉だ!」という日には、ヒレ(ヘレ)肉よりも、サーロインステーキがオススメです。
とろける脂身の甘みと、混じり合う肉汁が世間の荒波と戦っている男性の乾いた胃袋を、満たしてくれるエネルギー源として活躍してくれます。
ですが、逆にフィレ肉には脂身がほとんどなく
上品な味わいなので、今夜はちょっと「脂っこいサーロインを食べる気分ではないかな」
お肉はしっかり食べたいけど、次の日まで消化が間に合うかな
・・・と心配に感じたときの救世主です。
接待など付き合いの会食で、ステーキハウスを訪れたときには状況を見て、好みに合わせたメニューを選択することも大切ではないでしょうか。
商談を良い方向に進めることも、楽しい時間を共有することも食事の選択肢によって、幸運を呼び込める可能性は大いにあり得ます。
とくに年齢を重ねていくほどに、ヒレ(ヘレ)肉の脂肪分の少ないヘルシーな肉質は安定感があり、食べ慣れている人ほど、きめ細やかで上質なものを好む傾向があるようです。
そして、一度食べるとやみつきになってしまう
1番の特徴は
「ヒレ(ヘレ)肉のおどくほどの柔らかさ」、口の中で噛んだときの食感は他とは歴然の差があります。
もしまだ、ヒレ(ヘレ)肉を食べたことのないのであれば、ぜひ体験して欲しいステーキのひとつです。
ですが、美味しいヒレ(ヘレ)肉のステーキを食べようと思っても、”値段が高さ”に驚く方も多いようです。
この問題に関しては頭を抱えずに入られません。
毎回、プライベートでは行きつけのステーキハウスで注文するとき、眉間にしわを寄せながらメニューと”にらめっこ”しています。
サーロインが200gなのに対して、あきらかに小振りなフィレ肉。
130gサイズのものが同じ値段なのかと思うが、それ以上の値段で記載されています。
「どうしよう・・・」
お腹は空いているのに、さっぱりしたフィレ肉が食べたい気分だけど、もっとグラムを増量するとなると、かなりの高額だ・・・。
そう葛藤しながら、かなりの険しい表情で
メニューを睨み続ける私にレストランの店員さんも近寄るのを、躊躇しているのを何度も感じています。
いったいなぜフィレ肉ってこんなに高級なお肉なのか?
でも一度食べると、クセになるほど柔らかい肉質の秘密とは?
このあとで詳しく、そんな疑問を徹底解説するとともにヒレ(ヘレ)肉の美味しい焼き方やヒレ(ヘレ)肉と相性がいい赤ワインなども話をしますので、楽しみにこの先をお読みください。
フィレ肉とヒレ肉の表記の違い
はじめにお聞きしたのですが、フィレ肉とヒレ肉の表記があるのでしょう。
答えは国内での呼び方の違いです。
フィレという読み方ですが、「フィレ」=フランス語(fiet)です。
そのほか
「ヒレ」という表記は関東に多く、「ヘレ」という表記は関西で一般的です。
ですが、どれも同じ部位のことを指しています。
外国語のアルファベット読みが地域によって、少し変わってしまっただけのことのようです。
英語表記になると、
テンダーロイン(tender loin)と
まったく呼び名が変わってしまうので、ステーキハウスへ出かけた時には注意してくださいね。
フィレミニヨン、シャトーブリアン、テートとは
ヒレ(ヘレ)とは牛のサーロインの下側にあり、わずか1頭の牛から3%しか取れないとても希少な部分です。
組織は筋肉に分類されますが、まったく動かすことのない場所にあるため
いっさい筋肉が硬直せず、脂身もほとんど入らないまま、柔らかさを保っています。
モモ肉などのよく動かす部位では、筋肉が発達してスジばったお肉になる傾向にありますが
ヒレ(ヘレ)肉では筋肉もスジも内部に入ることなく、きめ細やかな舌触りを味わうことができます。
「赤身のお肉は好きだけど、噛み切れないほど硬いのは苦手」という方には、とくに喜ばれること間違いありません。
ヒレ(ヘレ)肉の美味しさや特性が、他の部位とは逸脱しているという点のほか、希少性が高いという理由も価値を上げている要因と言えます。
棒状の細長いカタチをしているフィレ肉。
さらに大きく分けて3つに分類されてランクが変わります。
左が頭側、右が尾側になります。
テート・シャトーブリアン・フィレミニヨン
どこの部位が一番、高い価格で取引されるのか知っていますか?
正解は、中心にあるシャトーブリアンです。次にフィレミニヨンと続きます。
シャトーブリアン > フィレミニヨン > テート
レストランによっては3つに分けずに、すべてヒレ(ヘレ)肉のステーキとして調理しているところもあります。
店員さんに「これはどこのヒレですか?」とサラッと聞いてみると慌てて
「すぐ、シェフに聞いてきます!」とキッチンに駆け込むかもしれません。
そんなマニアックな質問をする人は少ないと思いますが、一連のやりとりを見ていた取引先や会社の上司たちには
もしかしたら、こいつは「レベルが高い!」となるか、「ちょっとヤバいやつ」と引かれてしまうかの、どちらかに分かれそうです。
まあ、どちらにしても一目置かれる可能性があるのではないでしょうか。
ヒレ(へレ)肉ステーキの美味しい食べ方
ヒレ(へレ)肉は前途したように、牛一頭から取れる量が少なくて、驚くほどの柔らかさが特徴です。
コストパフォーマンスが悪いと言われてしまう原因には
1・希少性の高さ
2・肉質が赤身のために比重が重く、仮に脂身の多いサーロインと同じグラムにカットした場合でも見た目が小さくなってしまう。
3・ステーキの中でも人気の部位なので価格を上げても需要がある。
この3つが上げられるのではないでしょうか。
ヒレ(へレ)肉を使ったメニューといえば、「ロッシーニ風」という贅沢な料理があるのを知っていますか?
「ヒレ肉」と「フォアグラ」と「トリュフ」を組み合わせた料理です。
ホテルの結婚式場やフレンチレストランなどで提供されていることが多く
とくにクリスマスになると見た目の豪華さから、レストランでは恒例の定番メニューになっています。
私も友人の結婚式で食べたことがありますが、あまりにも美味しくて、新郎がサプライズで練習してきたピアノを弾いているなか、夢中で食べた記憶があります。
盛り上がっている会場を横目に、赤ワインまで追加のお代わりをしてしまったほどです。
柔らかい肉質だけど、脂身が少なくてあっさりとしているヒレ(ヘレ)肉の食べ方として絶妙なバランス。
贅沢な組み合わせのロッシーニ風とは、どんな料理なのか、あらためて調べてみました。
ヒレ(へレ)肉料理といえばロッシーニ、成り立ちに迫ります
ロッシーニとは、作曲家のジョアキーノ・ロッシーニさんが考案した料理のようです。
彼は数多くのオペラを作曲し、『セビリアの理髪師』、『チェネレントラ』などは、現在もオペラの定番曲となっています。
ですが、作曲家としても有名だったにもかかわらず、美味しものが大好きだったため「食の道」を追求するため
37歳できっぱりと音楽活動をやめてしまったという、ちょっと変わった経歴の持ち主。
63歳からはパリでレストランを経営しながら、新作メニューを次々と考案されています。
とくに彼の料理は調理方法やソースなど、手の込んだものが多くレシピとして残されていて、フランスの上流階級に属する貴族や音楽家たちに好まれていたようです。
彼が生涯をかけて美食を追求したように、思う存分、好きなことに情熱を捧げることができたら・・・
じつに羨ましい。男なら、誰もが憧れてしまう生き方です。
美味しいステーキ肉を求めて、全国を巡礼の旅に出かけたいですね。
話をもとに戻しますと、
ロッシーニ風とは、ヒレ(ヘレ)肉とフォアグラをこんがりと焼いた上から、トリュフ入りのソースをかけた料理。
このソースは、単なるステーキソースではなく。
フォンドヴォーや甘口のマデラ酒のソースに、粗めにカットしたトリュフを加えた芳醇なソースを
使用します。
ヒレ(へレ)肉は前途したように、脂身が少なく赤身の柔らかさが特徴です。
フォアグラに含まれている脂分が、濃厚な甘みをプラスしてくれ口の中で、とろけるような味わいになります。
そこへ鼻から抜ける、トリュフの香りが贅沢なソースが組み合わさることで、たまらない美味しさです。
プロに教わるヒレ(へレ)肉ステーキの簡単な焼き方
もう1品、フィレ肉のステーキとして定番なものには、「トゥルヌド」という調理法があります。
これは、ヒレ(ヘレ)肉の美味しさにハマった私が、レストランを食べ歩いて初めて知った料理です。
さすがに、フォアグラのロッシーニ風を家庭で作るのは難しいかもしれませんが
この料理であればスーパーで購入できる“あるもの”を使って、ヒレ(ヘレ)肉を美味しく食べることができます。
お肉の周りに巻きつけているのはベーコン。
タコ糸で縛り形を整えてから焼き上げています。
この「トゥルヌド・ロッシーニ」という料理も、美食家の彼が考案したものでした。
ぐるぐるとベーコンを巻きつけているので、フランス語の「トゥルヌド」円形という意味があるそうです。
もし、この料理が自宅でも作れれば、最高にカッコイイでしょうね。
少量のヒレ(ヘレ)肉でも、ガッツリと満足度が上がりボリュームのあるステーキに仕上がります。
早速に作り方をご紹介しますね。
オーブンを使ってじっくり火を入れるので、周りのベーコンからジリジリと香ばしい脂が流れ出て
旨味が倍増する方法です。
1・ヒレ肉をスライスベーコンでくるっと巻きつけて、円形になるようにタコ糸でしっかり結んでおきます。
2・塩コショウを全体的にしっかりと振りかけたら、熱したフライパンで上下左右、側面をひっくり
返しながら焼き色をつけていきます。
(塩コショウは火入れの段階で、流れ落ちてしまうので強めにするのがポイント)
3・220度に熱したオーブンへ入れ、100g程度のヒレ(ヘレ)肉であれば、5分ほどじっくりと火を入れます。
取り出してアルミホイルで包み、お肉を10分以上休ませます。
4・お皿に盛り付けて、温めた好みのソースをかければ完成!
火入れは、完璧でした。さすがプロの熟練した技術です。
ですが、せっかくプロの裏ワザを教えていただいたのに残念ながら、我が家のキッチンにはオーブンはありません。
『悔しいな〜』と嘆いていると、
電子レンジに併用されているオーブン機能でも、「近いものが再現できるよ」とアドバイス頂けて
ホッとしました。
私も近日中に作ってみたいと思います。
上手にできるか分かりませんが、その時にはレポートとして追記しますね。
ヒレ(へレ)肉によく合う赤ワイン
ヒレ(ヘレ)肉をシンプルにステーキで食べるなら、軽やかな赤ワインがよく合います。
ブドウ品種はピノ・ノワールがオススメです。
カリフォルニアのものやフランスのブルゴーニュ産なら、味わいのしっかりした果実みのあるタイプを選べば良いと思います。
ステーキはソースの種類によって、味わいがガラッと変わりますので
ロッシーニのような芳醇な味わいの場合はカベルネ・ソーヴィニヨン。
黒胡椒を効かせたソースでは、シラーやグルナッシュなどの少し重ためのワイン。
など、いろいろ合わせて、ヒレ(ヘレ)肉のステーキを味わうのも楽しみが広がります。
ぜひヒレ(へレ)肉のステーキをお試しください。
まとめ
ヒレ(ヘレ)肉のことを部位の話から、具体的な調理方法まで解説しました。
ヒレ(ヘレ)肉は赤身の肉の中でも最高峰レベルの食材というのは、この記事をお読みになれば理解できると思います。
和牛にもヒレ(ヘレ)肉がありますが、外国産のヒレ(ヘレ)肉とは、全く異なる味わいです。
機会があれば食べ比べてもいいかもしれませんね。