赤牛の読み方・特徴・ブランドを専門店が完全解説

和牛赤身肉専門の肉エビスです。

一口に牛肉といってもその種類はさまざまで、和牛、国産牛、アメリカンビーフ、オージービーフ・・・

 

さらに、スーパーのお肉売り場ではステーキ用、焼肉用、煮込み用、すき焼き用などカットの違う牛肉が沢山並んでいます。

 

価格もバラバラで、立ち止まってどれを買おうかと、しばらく悩んでしまうことってありませんか。

 

グズグズしていると夕食を作る準備もあるのに、なかなか決められず焦ってしまいます。

 

忙しい毎日の中、もったいない時間を過ごさないためにも、私たちのブログを読んで牛肉について知識を深めて欲しいと思っています。

 

この記事では
赤牛の読み方・特徴・ブランドを専門店が完全解説していきます。

 

この記事を読めば赤身肉ブームの先頭を走っている和牛「赤牛」のことを知ることができます。

 

赤牛と聞いて名前すら知らない人もいるかもしれませんが、

いったい「赤牛」の何がすごいのか。
食べるべき、価値のある肉なのか。

この辺りについても「もっと赤牛を知りたい!!」という人に向けて専門店だからこそできる「赤牛のこと」をご紹介しますね。

赤牛の読み方と正式名称

赤牛の読み方は「あかうし」正式名称は赤毛和牛(あかげわぎゅう)です。

 

ほかにも「あか牛」「褐牛」と表記されることがありますが、
すべてあかうしと読みます。

知らない方はアカギュウとか呼んでますが、アカウシが正解です。

 

では「赤牛」とはいったいどんな牛なのでしょうか?

順番に解説していきたいと思います。

赤牛の特徴と黒毛との違い

赤牛と黒毛の違いは分かりやすいです。

黒毛和牛は名前の通り、見た目からして真っ黒ですよね。
※画像は黒毛和牛

 

では、
「赤毛和牛は真っ赤なのか!?」

 

というと、そんな牛を見たら怖いかな・・・笑

と思ってしまいますが、画像の通り赤ではなく、ほのかに褐色系の色をしています。

黒毛和牛と並んでいると、体毛色の違いがよく分かります。

人懐っこくて穏やかな性格の牛です。

 

どちらも見た目は全く違いますが、この赤牛と黒毛には共通点があります。

 

それは、

両者とも日本が誇る「和牛」だということです。

 

一般的に和牛という黒毛和牛を指すことが多く、和牛にも種類があることに驚かれるかもしれませんが

 

血統の違う牛が『4品種』認定されています。

和牛の種類

1) 黒毛和種
2) 赤毛和種
3) 日本短角種
4) 無角和種

4品種あるとはいっても、ほとんどが黒毛和牛と言っても過言ではないです。

 

国内の流通量が98%が黒毛和牛で占められているので、その他の赤毛和牛や短角牛などについては、知られていないのも当然かもしれません。

 

国内シェア98%のシェアがある黒毛和牛、最大の特徴は何と言っても“霜降り肉”ですよね。

 

あれほど、脂身の細かく入った牛肉は、世界中どこを探してもありません。

 

黒毛和牛は門外不出の日本が追求してきた『独自の方法』によって飼育されています。

 

とろけるような食感と脂身の甘さは、まさに至極の味わい。

 

肉の格付けでA5ランクになると、超高額な価格で取引されています。

 

黒毛和牛は、「神戸牛」「松阪牛」「近江牛」など、有名なブランドで良く知るところですが、それ以外にも全国各地で飼育されているため頭数も銘柄もいっぱいあります。

 

今では海外のレストランでも取り扱われています。

 

現在登録されている飼育頭数は

黒毛和牛:1714650頭

 

反対に赤牛を飼育している
農家さんは少なく

赤毛和牛:22918頭

(令和2年6月現在 / 引用元:(独)家畜改良センター)

 

いかに黒毛和牛の方が多いかが、お分かりかなと思います。

赤牛の肉質は格別

赤牛は食べたい、と思っても簡単には口にできないような希少な牛肉になりました。

 

ですが、近年は赤牛が黒毛和牛に迫る勢いで価格が高騰しています。

 

これは和牛業界では、驚くべきことです。

 

先ほどの円グラフのように、わずか0.2%しかいない赤毛和牛が注目を浴びるようになってきました。

 

近年の赤牛は「知る人ぞ知る」和牛肉として人気を確立しつつあるんです。

 

その理由には

 

赤牛の特徴は見た目や頭数の少なさだけではなく、肉の味わいが最大のポイントです。

 

一言でいうと脂身が少ない赤身肉なのに、「シットリした食感と上品な肉の香り」

 

脂身の強い肉が苦手な人や、

「食べた翌朝には胸がムカムカして気持ち悪い」
「霜降りの肉は高級だけど太りそうで心配」
「霜降り肉をを二口目を食べるのがキツイ」

・・・など

健康を意識する人にとっては最適な和牛赤身肉です。

 

黒毛が霜降りのとろける肉ならば、正反対の赤牛は赤身がしっかりと味わえる肉。とういうことになります。

 

「赤牛は脂身が少ないのに、柔らかくてジューシーな旨味がある」と一度食べると、その美味しさに虜になる人が後を立ちません。

赤牛が高級ブランドである理由

もしあなたが赤牛を東京で食べようと思ったら、なかなか扱っている店舗が見つからないだけでなく、その価格に驚くことがあるかもしれません。

 

銀座では、薄く切られたペラペラの赤牛のすき焼きコースが数万円はします。

 

ふるさと納税を検索しても、高級な黒毛和牛と同じくらいの価格帯で並んでいます。

 

赤牛は貴重ながらも、日本の中で産地がいくつかに別れています。

 

さらに細かく説明すると、赤牛は2種類の血統があり

 

【熊本系】と【高知系】に分類されています。

 

【熊本系】熊本が原点となる赤牛の血統。

阿蘇周辺地域や大分県や東北仙台や北海道などでも飼育されています。

 

肥後の牛(韓牛)にスイス原産のシンメンタールという牛を
交配しています。

 

上記、産地別「赤牛」のなかでも、原点の熊本県阿蘇の赤牛は阿蘇山のカルデラ地域で恵まれた環境のなか、

 

放牧しながらのびのびと飼育する方法で“格別の人気”があります。

【高知系】

一方、高知県の赤牛は県内だけで飼育されていて、今まで県外をまたいだ、他との交流は一切ありませんでした。

 

韓牛にブラウンスイス(乳牛)などを交配して誕生しています。

 

高知県の「土佐あかうし」は阿蘇より飼育頭数が少ないにもかかわらず、

 

四国山脈の連なる独特な風土の中で育てられているため、肉の旨味が濃く上品な赤身の美味しさがあります。

どちらの赤牛も頭数が少なく、市場にはわずかしか出回っていません。

 

もし、見つけたら価格に関係なく迷わず食べて欲しい和牛品種です。

 

少し価格は張りますが、黒毛とは違う赤牛の良さに気づかされ、

 

これまでの
「和牛に対する常識が覆される」かもしれませんよ。

 

赤牛の現地レポートも合わせてご覧ください。